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AERA DIGITAL『クマスプレー「補助金」問題 自称「クマよけスプレー」販売会社を直撃 専門家は苦言「国が規制すべき」』への公式反論

【目次】
  1. はじめに
    1. 1-1. ポリスマグナムが安心して使用できる理由
    2. 1-2. ヒグマ用と遜色ない成分性能
    3. 1-3. ユーザーの撃退事例
    4. 1-4. 「ツキノワグマ専用」にこだわるべき理由
  2. 本反論の趣旨
  3. 記事全体への重大な指摘
    1. 3-1. 根本的かつ重大な前提の誤り
    2. 3-2. 当該記事の問題点
    3. 3-3. 適否判断は「実務」で行うべき
  4. 記事内容の個別指摘
    1. 4-1. 【重要】EPAに「性能基準」はない
    2. 4-2. 補助金制度の説明が事実と違う
    3. 4-3. 熊種が不明確
    4. 4-4. 「米国の製造元の表記」の不理解
    5. 4-5. 米国製造元回答の「不存在」
    6. 4-6. 表面だけの切り取り
    7. 4-7. 単なる事実を恣意的かのように表現
    8. 4-8. 的を外れた不信感
    9. 4-9. 噛み合わない科学的反証
    10. 4-10. 巧みな「対人用」の印象付け
    11. 4-11. 論点を混乱させ読者を誘導
    12. 4-12. 成り立たないまま導く極論
    13. 4-13. 本章のまとめ
  5. 記事があえて触れない重大事項
    1. 5-1. 大型モデル「B-610」の存在を完全に無視
    2. 5-2. 真の社会問題を放置
  6. 総括:偏った報道が招く社会的リスク
1. はじめに

AERA DIGITALが掲載した『クマスプレー「補助金」問題 自称「クマよけスプレー」販売会社を直撃 専門家は苦言「国が規制すべき」』という記事において、事実と明らかに異なる内容が複数確認されました。

当該記事を読み、ご不安になった方もおられると思います。

当社の以下の商品は、『ツキノワグマ専用』熊よけスプレーとして使用できますので、どうぞご安心ください。

  • 中型熊よけスプレーB-609(ポリスマグナム)
    特徴:中型/携帯性重視/対ツキノワグマにおけるフィールドテスト済
  • 大型熊よけスプレーB-610(ポリスマグナム)
    特徴:大型/容量重視/対ツキノワグマにおけるフィールドテスト済
1-1. ポリスマグナムが安心して使用できる理由

当社のポリスマグナムは、以下のような理由から、日本国内では公的機関を始め、幅広いユーザーにおいて、継続的に利用されています。

  • 噴射特性・噴射距離・カプサイシン濃度・安全性への配慮など、ツキノワグマ撃退において妥当性のある専用の設計
  • 当社フィールドテストで撃退性能を確認済
  • 実際に撃退した複数のユーザー事例あり
1-2. ヒグマ用と遜色ない成分性能

熊の撃退に有効な辛味成分を数値化したSHU値では、米国で熊よけスプレーとして一般的なガードアラスカ(Guard Alaska)と、当社のポリスマグナムには大差はなく、同程度の水準となっています。

※SHUは刺激強度の一指標であり、適用する熊種(ヒグマ/ツキノワグマ)の判断には、溶剤種別・噴射量・噴霧形状・到達距離等など総合的に評価する必要があります。

  • ガードアラスカ(ヒグマ用):194,849SHU/溶剤=油性
  • ポリスマグナム(ツキノワグマ用) :181,000SHU/溶剤=水性

(参考:https://jsdpa.com/topics/?p=1755

このように、「撃退成分の性能」では、両者に大きな差はなく、同程度の刺激を与える水準にあることが理解できます。

1-3. ユーザーの撃退事例

当社では、実際に複数のユーザーからツキノワグマを撃退したとの報告を得ています。

以下は、某猟友会からの報告の一例です。

【実例】
北陸エリア某猟友会某支部(所在地詳細は非公開)
2022年6月:弊社熊よけスプレー(ポリスマグナム)納品
2024年6月:弊社熊よけスプレー(ポリスマグナム)追加納品
2024年7月:弊社熊よけスプレー(ポリスマグナム)追加納品
某猟友会より:
実際にツキノワグマの撃退に使用しました。
ものすごく効いたので、これからも安心して携帯できます。

このような報告は全国から寄せられており、当社ポリスマグナムの実際の撃退性能を裏付けています。

1-4. 「ツキノワグマ専用」にこだわるべき理由

本州以南のように、ツキノワグマ限定となる環境では、当社のポリスマグナムのような「ツキノワグマに限定した性能の熊よけスプレー」が最適な選択肢です。

熊よけスプレーの議論にとって最も重要なのは「対応する熊の種類」です。

熊には種として「ヒグマ種」と「クロクマ種」が存在し、両者の大きな違いは体格差です。

  • ヒグマ種(日本:エゾヒグマ):
    クロクマに比べて格段に体格が大きく、危険性が高いとされる大型種
  • クロクマ種(日本:ツキノワグマ):
    小〜中型種に属し、日本のツキノワグマはこのクロクマ種に該当する

世界的な観点では、熊よけスプレーにおける一般的な対象熊種は、大型種であるヒグマとなっています。地理的にヒグマとクロクマが共存する各国の実情を踏まえると、ヒグマ用の撃退性能を熊よけスプレーの最低性能とする思想は合理的と言えます。

  • 世界的には:
    ヒグマ/クロクマが混在 = ヒグマを前提とした性能が不可欠

一方で、近年の世界的な共通認識となりつつある環境保護・動物愛護・健康被害抑止の観点では、「ヒグマ用の撃退性能」は、クロクマにとっても、使用者の健康においても、強力な撃退性能による安全リスクが懸念されます。

したがって、対象をクロクマに限定できる環境であれば、「クロクマ用の撃退性能」が最適解となります。

  • 動物や人への安全リスクを考慮すると:
    クロクマに限定できる環境下 = クロクマに限定した性能

日本にはエゾヒグマ(ヒグマ種)と、ツキノワグマ(クロクマ種)の2種が存在しますが、その生息域は「海によって完全に分断」されています。

  • エゾヒグマ(ヒグマ種/大型):北海道
  • ツキノワグマ(クロクマ種/小〜中型):本州以南

このように完全に棲み分けられた地理的条件を満たす環境では、当社のポリスマグナムのような「ツキノワグマに限定した性能の熊よけスプレー」が最適な選択肢となります。

2. 本反論の趣旨

本稿は、AERA DIGITALが掲載した記事が、事実誤認や情報の検証不足によって内容に偏りが生じており、結果として皆さまの認識を混乱させかねないと判断したため、当社の見解を公式に提示するものです。

本反論は、AERA DIGITALに掲載された以下の記事を対象としています。

本反論の対象記事

  • 記事タイトル:クマスプレー「補助金」問題 自称「クマよけスプレー」販売会社を直撃 専門家は苦言「国が規制すべき」
  • 発行元:AERA DIGITAL
  • 掲載媒体:Yahoo!ニュース
  • 掲載日:2025年11月26日

当該記事は、国内の熊よけスプレーを巡る制度・製品・運用・問題点を扱ったものと捉えられますが、その内容には、米国EPA制度に対する根本的な誤解や、事実関係の整理が不十分なまま結論を導く構成が数多く見受けられ、さらに記事内では存在しない証拠が取り扱われています。

その結果、実際に熊対策に取り組む現場や、製品を正しく理解し使用してきたユーザーに対し、不必要な不安や誤解を生じさせる恐れがあり、看過することはできません。

本反論は、熊対策という公共性の高い分野において、制度理解・事実関係・実務判断が歪められることを防ぐため、必要な情報提供と一般認識の是正を行うことを目的として公表するものです。

とりわけ、すでに製品を使用してきたユーザー様、購入を検討している方々、そして熊対策に真剣に向き合う現場関係者の、冷静かつ正確な判断を守ることを目的とするものです。

3. 記事全体への重大な指摘
3-1. 根本的かつ重大な前提の誤り

当該記事には、重大な前提の誤りが複数存在しており、記事の主張を全体として成り立たないものにしています。

中でも特に問題なのは、記事の根幹を成す「EPA基準では〜」といった論理展開で、EPA基準が存在しない以上、この主張は論理的に成立しません。(EPA基準が存在しないことについては4-1項で詳しく解説します。)

当該記事の根本的に誤った前提(当社の整理)

  • EPAには基準や認証がある
    → EPAには「性能基準」や「認証・認定制度」は存在しません。
  • 花巻市の補助金対象はEPA基準が元になっている
    → そのような事実はありません。
  • EPA認定品以外は使用できない
    → EPAには「性能基準」や「認証・認定制度」は存在しません。
  • 米国製造元が使えないと回答
    → 当社が確認した結果、そもそも回答をしていないことが判明しました。
  • 対象の熊種を明確にせず主張を展開
    → 熊よけスプレーの妥当性は熊種を前提に評価すべきです。
  • EPA基準に満たないTMM製品(ポリスマグナム)は排除するべきだ
    → そもそもEPAに性能基準はなく、加えて当社製品は実務に基づく妥当性があります。(当社フィールドテスト済/ユーザー実例あり)

※米国EPAにおいて「基準」「認証」が存在しない理由は、一次情報に基づき公開されています:
熊よけスプレーに関する米国EPA制度の正確な理解と日本国内での妥当性評価
https://jsdpa.com/topics/?p=1994

日本護身用品協会公式トピックスより
3-2. 当該記事の問題点

上記の誤った前提をもとに、当該AERAの記事には次の問題点が見受けられます。これは、事実誤認と意図的ともとれる編集姿勢によって生じたものです。

当該記事の問題点

  • × 「補助金問題」「自称」などの表現により、当社製品や当社に問題があるかのような印象を与える構成
  • × 花巻市の補助金対象の趣旨・制度設計の不正確な紹介
  • × 米国EPA制度を「性能基準・認証制度」と誤解して論旨を構成
  • × 根拠とする回答の不存在
  • × 日米制度差や事業者の立場を考慮しない、本質を欠いた編集
  • × 熊よけスプレーの妥当性評価における基本軸の誤り
  • × 熊種を曖昧にしたまま主張を展開
  • × 科学的検証と、個別の体験談・証言を混同し同列に扱う手法
  • × 当社製品ラインナップや市場全体を俯瞰せず、一方的な切り取りで評価する姿勢

その結果、前提部分に重大な誤解・論理的飛躍・整合性の欠如を含んだまま、合理性に乏しい結論だけが強調されています。

これは、読者の価値観や印象を歪めかねない構成です。

3-3. 適否判断は「実務」で行うべき

熊よけスプレーの適否判断は、客観的な実務に基づくべきです。

それらを考慮せず、または意図的に論じることなく、誤った制度理解や呼称の違いのみで危険性を訴えるAERAの姿勢は、マスメディアとしての公平性と客観性を欠き、適切な姿とはいえません。

熊よけスプレーのあるべき可否判断の基準

  • 噴射形態
  • 噴射距離
  • 有効成分濃度
  • 実務実績および検証の有無

熊対策は、恐怖や不安を煽ることで前進する分野ではありません。必要なのは、正確な制度理解と、現場で積み重ねられてきた実務の知見です。

4. 記事内容の個別指摘

当該記事の個別具体的な記述について、読者の皆さまの混乱を正すため、それぞれ正確に整理して説明します。

4-1. 【重要】EPAに性能基準はない

当該記事の各所にみられるEPAに関する記述や、それらを根拠とした主張は全て間違いです。

当該記事の主張の骨格を成す「EPA基準」や「EPA認証」という概念は、そもそもそれ自体が存在しません。

3章で参照した、正確な一次情報に基づく資料の通り、EPAには『性能の基準』『製品の認定』『効果の担保』といった概念はなく、『効果の検証』も行いません。

米国における熊よけスプレーは、EPAの農薬登録制度の枠組みで扱われ製品が登録されますが、この登録の過程において、EPAは「熊を撃退する最低性能」のような性能基準を規定していません。

したがって、以下のような当該記事における記述は全て誤りです。

米国製クマスプレーのEPAの認証基準は、北米に生息するホッキョクグマ、グリズリー、クロクマを対象に効果の検証を重ねて規定されたものだ。

出典:AERA DIGITAL(2025年11月26日掲載)
「クマスプレー『補助金』問題」より

米国で「クマスプレー」を販売するには、EPAの基準を満たす必要がある。つまり、EPAが認証した製品以外、「クマスプレー」として販売することは禁止されている。EPA認証製品の具体例は…

出典:AERA DIGITAL(2025年11月26日掲載)
「クマスプレー『補助金』問題」より

現在、市場にはクマスプレーとしてさまざまな商品が出回っており、EPAの基準を満たさないものも少なくない。

出典:AERA DIGITAL(2025年11月26日掲載)
「クマスプレー『補助金』問題」より

EPAは十分な飛距離と噴射時間を確保するため、「内容物は225グラム以上」と定めている。…「携行しやすい手のひらサイズのクマスプレー」は、そもそもEPAの基準では存在し得ない製品なのだ。

出典:AERA DIGITAL(2025年11月26日掲載)
「クマスプレー『補助金』問題」より

米国製のEPA認証元祖クマスプレー「COUNTER ASSAULT」の開発にも関わったヒグマ学習センターの前田菜穂子代表は、「EPA基準を満たさない『クマスプレー』は、それを信じて使用した人がクマに襲われかねない。最悪、人命にかかわる危険な商品です」と言い、…

出典:AERA DIGITAL(2025年11月26日掲載)
「クマスプレー『補助金』問題」より
4-2. 補助金制度の説明が事実と違う

花巻市行政担当部局へ確認を行った結果、当該記事の補助金制度に関する内容は、事実とは異なることが明らかになりました。

当該記事の間違った説明

当該記事では、花巻市の熊よけスプレー補助金制度について、以下のような一連の記述構成がなされ、全体を通し、読者に誤解を生じさせかねないものとなっています。

当該記事における花巻市補助金制度の説明

  1. 花巻市の補助金対象は「EPAの認証基準」に基づいて設計された
  2. その設計に基づき、花巻市は「EPA基準を満たさない製品を排除」することでクマ対策を一歩進めた
  3. 結果として、ポリスマグナムは花巻市から補助金対象外と判断されている

■補助金対象のスプレーに目安

クマスプレーの購入に補助金を支給する岩手県花巻市は、11月5日、対象となるスプレーの目安を示した。クマに対する撃退効果が認められない製品が市場に出回っているためだ。

具体的な目安は、成分「カプサイシン(トウガラシエキス)1〜2%」、噴射距離「7メートル以上」、噴射時間「6秒以上」。この目安は、「米国EPA(環境保護庁)の認証基準に基づくもの」だと、同市の担当者は言う。

出典:AERA DIGITAL(2025年11月26日掲載)
「クマスプレー『補助金』問題」より

だが、日本にはクマスプレーに関するガイドラインがいまだ存在しない。現在、市場にはクマスプレーとしてさまざまな商品が出回っており、EPAの基準を満たさないものも少なくない。

そんななか、花巻市の動きは、クマ対策を一歩進めたとみるべきだろう。

出典:AERA DIGITAL(2025年11月26日掲載)
「クマスプレー『補助金』問題」より

花巻市の担当者は、記者の問い合わせにこう返答した。

「ポリスマグナムは催涙スプレーで、クマ用の製品とは認められないので、補助金の支給対象外となります」

出典:AERA DIGITAL(2025年11月26日掲載)
「クマスプレー『補助金』問題」より

以上の記事構成で、当該記事は

「ポリスマグナムは花巻市が示したEPA基準に準じておらず、名称も違うため花巻市の補助金事業から排除された」

と結論付けています。

花巻市への事実確認の結果

事実関係の確認のため、2025年12月23日に花巻市農林部農村林務課林務係の担当者へ問い合わせたところ、補助金制度の運用について次のような電話回答が得られました。

その結果、当該記事の補助金制度に関する内容は、市の認識とは一致しないことが判明しました。

  • 性能の目安について
    当該記事:花巻市は「EPA基準(性能の目安)を満たさない製品を排除」した

    花巻市:これを目安に留めたのは、幅広い範囲の製品を該当させる趣旨があります。補助金対象は、商品に熊用という表示があれば問題ないとみなします
  • 補助対象外の判断について
    当該記事:花巻市は「ポリスマグナムは催涙スプレーだから対象外」と言った

    花巻市:補助対象外になるかどうかは最終的に成分で判断するものです

さらに同日、花巻市から文書による正式な回答も得ており、その内容は次の通りでした。

花巻市回答(要旨)

補助金の対象は、熊撃退に限定されるものではなく、熊忌避を含め、「熊用スプレー」として幅広く想定されている

補助金制度は、熊用スプレーを幅広く対象とする趣旨で運用されている

補助対象は、原則として製品の表示(熊用の記載の有無)を基に判断しており、対人スプレーなど熊用の記載がない製品については、判断が困難であることから、補助対象とならない可能性が高いと想定されている

※ポリスマグナムB-609およびB-610は製品に熊用の表示がある「熊用スプレー」です。
※原文は当社にて保管(個人情報等を除いた形で必要に応じて提示可能)

これらの一次情報から明らかとなった、花巻市の熊よけスプレー補助金制度の正しい理解は次の通りです。

花巻市有害獣対策事業補助金(ツキノワグマ撃退用スプレー)

  • 「EPAの基準と誤解されがちな目安」を補助金適用の基準として運用されているものではない
  • 数値はあくまで目安であり、制度の趣旨は幅広い商品を対象とすること
  • 補助対象の判断は「熊用」といった表示と、その成分が元になること

当該記事の説明と、花巻市に確認した事実を比較すると、以下のように趣旨や内容が大きく異なります。

  • 当該記事:花巻市の補助金制度は「EPAの認証基準」に基づいて設計された
    → 花巻市:性能値を「目安」に留めることで、幅広い製品に対象を広げている
  • 当該記事:花巻市はEPA基準を満たさない製品を排除し、クマ対策を一歩進めた
    → 花巻市:補助金対象の判断は「目安」を満たすか否かでなく、「熊用」の表示の有無で判断するもの
  • 当該記事:ポリスマグナムは催涙スプレーで、熊用の製品とは認められない
    → 花巻市:補助金認否の判断は、製品の「熊用」の表示と、成分の妥当性

以上の事実確認から、花巻市の補助金制度をめぐる当該記事の記述は、行政への十分な確認を行わないまま、思い込みや印象論として展開されたものであり、読者に対して大きな誤解を生じさせる内容だといえます。

なお、ポリスマグナムB-609およびB-610は、製品に「FOR BLACK BEAR」、すなわち「熊用」と表示をしており、成分や性能値などもツキノワグマに対して妥当性があり、実際の撃退実績もあるツキノワグマ用の熊よけスプレーです。

4-3. 熊種が不明確

ツキノワグマに対して実際に使用できるポリスマグナムを、対象の熊種という重要な前提条件を欠いたまま否定する記事の内容は、論理的に成立しません。

熊には種として「ヒグマ種」と「クロクマ種」が存在します。

しかし、当該記事では、全編を通して対象を単に「クマ」、撃退スプレーを「クマスプレー」とし、熊種を明確にしないまま「ポリスマグナムは使用できない」かのような主張が展開されています。

  • 当該記事:クマには使用できない
  • 当社:ツキノワグマ専用(実績あり)+ヒグマ不可

当社のポリスマグナムは、対象の熊種を明確に「ツキノワグマ」に限定しています。これは、明確な妥当性と実証結果に基づいたものです。

さらに、当社ではポリスマグナムがヒグマに対しては使用できないことについても、安全性と実務上の理由から、あらかじめ明確にしています。

このように、熊種に応じて議論されるべき妥当性の問題を、熊種を明確にしないまま結論付ける当該記事の主張は、本来あるべきクマ対策の議論として適切ではありません。

4-4. 「米国の製造元の表記」の不理解

当該記事では、「米国製造元では催涙スプレーと表記されている」という理由によって、ポリスマグナムはツキノワグマに使用できないと結論付けていますが、これは誤りです。

■メーカーホームページには「催涙スプレー」

クマ研究者の間で「クマスプレーとしてはいかがなものか」と問題視されている商品のひとつが、米国製の催涙スプレー「ポリスマグナム」だ。

…だが、ポリスマグナムのメーカーホームページ(英語記載)には、対人用の「催涙スプレー(pepper spray)」として説明されている。

出典:AERA DIGITAL(2025年11月26日掲載)
「クマスプレー『補助金』問題」より

当該記事が誤った原因は、催涙スプレーと熊よけスプレーの違いや、日米の制度差や実務など、情報の本質を理解できていない点にあります。

米国製造元の表示は「制度上の催涙スプレー」

米国表記(pepper spray)は“米国制度上の分類”であり、日本のツキノワグマへの適否を直接示すものではありません。

米国の製造元が、ポリスマグナムを「pepper spray(催涙スプレー)」と表記しているのは、米国の法制度およびEPA登録制度に基づく、『制度上の区分』にすぎません。

米国における熊よけスプレーは、EPAの農薬登録制度の枠組みで扱われ、主に北米の環境条件を前提とした、実質的なヒグマ対応製品が登録されています。その結果、ポリスマグナムは、ヒグマ対応製品ではないことから、製造元は米国内法制に従い「対人用催涙スプレー」として表記していると理解できます。

本来必要とすべき要件は「実務的な撃退性能」

熊よけスプレーとしての適否判断は、対象の熊種に応じた実務的要件によって個々に判断されるべきものです。

ヒグマを前提とせざるを得ない米国の法制度上の名称をもって、ツキノワグマに使用できないと結論付けるのは間違いです。

したがって、以下の要件を満たした製品が、実務的に熊を撃退できる熊よけスプレーと言えます。

熊よけスプレーの要件

  • カプサイシン濃度
  • 噴射距離
  • 噴射方式(熊対策に適した噴射形態)
  • 実地での使用実績および検証結果(フィールドテスト)
  • 熊種に応じた妥当性

当社のポリスマグナムB-609およびB-610は、ツキノワグマに対して上記の要件を満たしている熊よけスプレーです。

4-5. AERAに掲載された米国製造元回答の「不存在」

当該記事の米国製造元からの回答について、回答そのものがなされていないことが明らかになりました。

当該記事では、米国製造元(POLICE MAGNUM)が「クマに特化したスプレーは用意していない」と回答したかのような記述および画像が掲載されていますが、これは全くの誤りです。

■メーカーは「クマに特化したスプレーはない」と回答

今年8月、「クマスプレーを取り扱っているか」と問い合わせた人には、メールで次のような回答があった。

「We do not have any designated bear sprays as it requires a special license to make it」
(製造に特別な免許が必要なため、クマに特化したスプレーは用意しておりません)

出典:AERA DIGITAL(2025年11月26日掲載)
「クマスプレー『補助金』問題」より

当社が米国製造元に対し、AERA記事の掲載内容および掲載画像の両方を示したうえで正式に確認したところ、米国製造元から「そのような回答は行った事実はない。その回答は偽モノである。」という公式の回答を得ました。

NOBODY here has sent that email, it is a fake email they claim to have
こちら(POLICE MAGNUM)としては誰もそのメールを送っていません。彼らが持っていると主張しているのはメールは偽モノです。

This was sent to us but we did not reply back
これ(POLICE MAGNUMが当社に提供したAERAからの問い合わせ)は私たちに送られてきましたが、返信はしていません。

回答:POLICE MAGNUM

このように、当社が製造元(POLICE MAGNUM)の全面的な協力を得ながら事実関係を調べた結果、

AERAが示す証拠の回答は実際には存在しない

という事実が明らかになりました。

したがって、AERAが当該記事で証拠として提示する米国製造元の回答は存在しません。

また、AERAの記者がPOLICE MAGNUMに問い合わせた内容についても、

彼の死とポリスマグナムの関係は不明である

AERA編集部

とする一方で、

犠牲者の近くでポリスマグナムのスプレー缶と血のついたシャツを発見した。

AERA編集部

と、あえてポリスマグナムで熊の撃退に失敗し命を落としたかのように印象付けており、質問そのものが悪質です。

当社では、ポリスマグナムはツキノワグマ専用であり、ヒグマには使用できないことは常に明らかにしています。

にも関わらず、

  • ヒグマによる事故を挙げ
  • 死因との関連が不明なポリスマグナムを示し
  • ポリスマグナムが日本ではツキノワグマ専用であることには一切触れない

という、誘導的かつ悪意に満ちた質問で、自らが望む回答を得ようとしており、取材行為そのものが非常に卑劣で悪質です。

4-6. 表面だけの切り取り

当該記事は、当社への質問において、「出所不明の製造元回答」を用いるだけでなく、「全体像の不十分な理解や間違った認識」があるにも関わらず、口調や感情などの「表面」を切り取り、論点の本質を欠いた、読者に否定的な印象を与える不公正な表現を行っています。

当該記事では、「本国からのこの回答について」と前置きし、当社へ質問を行った際の回答に触れています。

しかし、最も重要な「当社回答の本質」には触れず、口調や感情のみをことさら強調する表現に終始しています。

■日本の販売元を直撃すると…

本国からのこの回答について、TMM社に尋ねた。

「回答したやつは誰? この製品は、もともと軍隊・警察用の対人スプレーをクマよけスプレーとして使っている。ホームページを読んだらわかるよな。あなたは勉強不足。まともに答えてやるだけの価値はない」

電話口の男性はそう怒り気味に言って、電話を切った。

出典:AERA DIGITAL(2025年11月26日掲載)
「クマスプレー『補助金』問題」より

当社は『米国EPA制度』の元におかれている米国製造元の立場を理解したうえで、「出所不明の回答を前提とした問い合わせ」にも関わらず、質問の背景にある「日本の質問者」と「米国の回答者」の間の前提や理解に大きな隔たりがあることを想定しながら回答しています。また、ポリスマグナムB-609とB-610は、日本のツキノワグマ対策において妥当性と根拠があることは、当社ホームページでも繰り返し説明しています。

4-7. 単なる事実を恣意的かのように表現

当該記述の構成は、「単なる事実」が「問題のある行為」であるかのように印象付ける偏った編集といえます。

民間の業界団体においては、業界を代表する事業者の代表が協会の役員や代表を務めることは極めて一般的であり、それ自体をもって不公正や恣意性を示すものではありません。

これまで当社では、日本国内における護身用品の正しい周知と悪用の根絶を目指し、尽力して参りました。

日本護身用品協会の設立と運営は、その一環であり、最も重要な根幹の一つとして機能しています。

しかし以下の記述は、その前段において、当社からの回答による「読者に対し当社への否定的な印象」を与えた直後に示すことで、読者にさらなる悪印象を想像させるように導く構成となっています。

ちなみに、ポリスマグナムは「JSDPA認定品」とある。JSDPAとは日本護身用品協会のことだが、同協会の事務局はTMM社にあり、TMM社の代表取締役と同協会の会長は同一人物だ。

出典:AERA DIGITAL(2025年11月26日掲載)
「クマスプレー『補助金』問題」より
4-8. 的を外れた不信感

当社が述べている「米国他社製クマスプレーの注意喚起」を「一意的に米国他社製熊よけスプレーの排除を目的としたもの」とする当該記事の解釈は根本的に間違っています。

当社の主張はあくまで「安全上の注意喚起」であり、特性の商品の排除を意図するものではないことは明確です。

したがって、不信感を抱くという結論は成立しません。

■クマの研究者も問題視

クマの研究者らが、「ポリスマグナム」をクマスプレーとして販売するTMM社の姿勢に不信感を抱くのには、まだ理由がある。同社のホームページには、実績ある米国他社製クマスプレーについて否定的な記述がいくつも見受けられるからだ。

(1)「米国製のクマスプレーは大型のグリズリーの撃退を目的としているため、小型・中型のクロクマ(ツキノワグマ)には催涙剤濃度が強烈過ぎて不向き」
(2)「同クマスプレーの催涙剤は洗い流すことが相当に困難。長時間、激痛に襲われ続けて、さらに重篤な後遺症を含むけがを負う可能性がある」
(3)「万一でもクロクマ(ツキノワグマ)に使用すると極度の対人間恐怖症となり人間を襲うようになる」

これらの記述について、日本ツキノワグマ研究所の米田一彦代表は「科学的な根拠はまったくない」と断じる。

出典:AERA DIGITAL(2025年11月26日掲載)
「クマスプレー『補助金』問題」より

当社は、大型種であるヒグマとは明らかに体格差がある中〜小型種のツキノワグマに、ヒグマ用の撃退性能を使用することは、様々な安全上のリスクから適していないと考えています。また当社では、北海道のヒグマに対しては、当社の熊よけスプレーが適していないことも明確に説明しながら、米国他社製熊よけスプレーの必要性も認めています。

なお、記事内における「科学的な根拠はまったくない」とする専門家の意見についても、その前提となる熊種や科学的な反証が示されておらず、論理的に成立していません。

4-9. 噛み合わない科学的反証

当該記事は、本来検証されるべき科学的論点を曖昧にしたまま「科学的反証のような印象」を与え、実際には科学的に噛み合わない主張を展開しています。

本記述は、「当社の注意喚起には科学的根拠がない」と断じた後、その理由を示すかのように展開されていますが、その内容は、

  • 「特定の商品は使用できた」=個人の感想
  • 「そのような報告は聞いたことがない」=個人の経験

といった個人の経験則に留まっており、科学的検証とは言えず、「科学的根拠はない」の反証として成り立っていません。

■「全く根拠がない」と断じる理由

米田さんは、秋田県自然保護課でクマ対策に従事していた50年ほど前から、数え切れないほどツキノワグマに出合ってきた。襲われた経験も少なからずある。

「何回も米国製のクマスプレーに助けられました。1、2メートル先のクマに噴射すると、跳ね返った黄色い刺激物をもろに浴びます。このとき、目は見えていたし、呼吸困難にもならなかった。30分ほど猛烈な焼灼感が続きますが、痛みを覚えたり、後遺症が残ったりすることは全くありません」(米田さん)

スプレー缶の側面やメーカーホームページなどにも、けがや後遺症がないことが明記されている。

「迫ってきたクマの鼻先に向けて噴射すると、どのクマも逃げて行きました。クマスプレーが原因でクマが人間を襲うようになったという報告は、聞いたことがありません」(同)

出典:AERA DIGITAL(2025年11月26日掲載)
「クマスプレー『補助金』問題」より

これは、当社が示している「米国他社製熊よけスプレーの撃退性能は、ツキノワグマに対して過剰となり得る」という注意喚起の科学的反論として議論が整合しておらず、当社の主張を科学的に否定する主張として成立していません。

4-10. 巧みな「対人用」の印象付け

当該記事では、ポリスマグナムB-609を「対人用催涙スプレーとして開発された商品」であるかのように含みを持たせながら、「対人用の催涙スプレーは熊の撃退に適した噴射形態ではない」として、B-609を事実とは異なる印象に誘導しています。

当該記述の問題点は、ポリスマグナムB-609を暗に「一般的な対人用催涙スプレー」と同一視した上で、「対人用は熊の撃退に適さない」という一般論を適用し、B-609の個別の仕様や実証結果を無視したまま、「当社製品はツキノワグマに使用できない」かのような印象を読者に与えている点にあります。

これは、ポリスマグナムB-609の実際の設計や性能を考慮せず、「催涙スプレー」という名称上の一般論を当てはめるものであり、論点のすり替えと言わざるを得ません。

■「催涙スプレー」と「クマスプレー」は設計が異なる

対人用催涙スプレーとして開発された商品を、「クロクマ(ツキノワグマ)専用」とうたうことに妥当性はあるのか。

…「EPA基準からはずれた商品で、クロクマ撃退に使えるとはとても思えない」(米田さん)

対人用の催涙スプレーとクマスプレー、双方を製造している米国メーカーのホームページによると、二つはそもそも設計が異なるという。

一般的に催涙スプレーの噴射距離は1〜2メートルで、広がらず、直線的に催涙剤が飛ぶ。暴漢以外の人にかかる被害をできるだけ防ぐためだ。

クマスプレーは噴射距離が10メートル前後で、噴射力が強く、多少風があっても遠くまで届く。広がりながら噴射されるため、多少狙いがずれてもクマの顔に当たりやすい。

出典:AERA DIGITAL(2025年11月26日掲載)
「クマスプレー『補助金』問題」より

実際のポリスマグナムB-609は、射程距離が5m前後であり、霧状に広がりながら噴射する仕様であることから、記事内で対人用と説明されている「噴射距離は1〜2メートルで、広がらず直線的に飛ぶ」という特徴とは明確に異なります。

本来、熊よけスプレーの使用の可否は、一般的な名称や分類によって一律に判断されるべきものではなく、各製品の具体的な仕様および実証結果に基づいて判断されるべきものです。

なお、当該記述では「EPA基準からはずれた商品は使用できないと思う」との専門家の見解も示されていますが、そもそもEPAには性能基準や認証・認定制度は存在しないため、この専門家の見解そのものも成立しません

4-11. 論点を混乱させ読者を誘導

当該記事は、本来個別に議論すべき「サイズ」と「噴射形態」という個別の論点をあえて混同させながら、「手のひらサイズ = 水鉄砲噴射」かのように誤った印象付が行われています。

さらにEPA制度を誤解しながら、存在しないEPA基準を元に、成立しない主張を展開しています。

■手のひらサイズのクマスプレーはあり得ない

現在、日本市場にはさまざまな「クマスプレー」が販売されているが、クマの研究者らで構成する「ヒグマの会」のホームページにも、「クマスプレーは噴霧の『壁』を作り、それ以上、近寄らなくさせることも重要なので、水鉄砲のように噴射するものは不適当」と記されている。

EPAは十分な飛距離と噴射時間を確保するため、「内容物は225グラム以上」と定めている。この内容量を確保すると、スプレー缶は500ミリリットルのペットボトルよりもひと回りほど小さなサイズになる。大手通販サイトでよく目にする、「携行しやすい手のひらサイズのクマスプレー」は、そもそもEPAの基準では存在し得ない製品なのだ。

出典:AERA DIGITAL(2025年11月26日掲載)
「クマスプレー『補助金』問題」より

記事内で「手のひらサイズ」とされるポリスマグナムB-609は、中容量であってもツキノワグマ撃退における要件を満たしており、実際の撃退性能においても当社フィールドテストやユーザーの使用実例によって確認されています。

熊よけスプレーの妥当性は、噴射距離・噴射形態・カプサイシン濃度・実地検証によって判断されるべきです。当該記事のような印象論で「存在し得ない」と判断できるものではありません。

なお、記事内における専門家の指摘と同様に、当社においても「水鉄砲のように噴射するものは不適当」とする判断は妥当と考えます。

4-12. 成り立たないまま導く極論

当該記事が示す最終的な結論は、その根拠や専門家の発言を含めて、結論全体が成立していません。

  • 存在しない「EPA基準」を前提としている
  • 対象となる熊種(ヒグマ種/クロクマ種)を考慮していない
  • 実務(噴射特性・検証・運用)ではなく印象論で評価している

■国が基準を設けることが急務

米国製のEPA認証元祖クマスプレー「COUNTER ASSAULT」の開発にも関わったヒグマ学習センターの前田菜穂子代表は、「EPA基準を満たさない『クマスプレー』は、それを信じて使用した人がクマに襲われかねない。最悪、人命にかかわる危険な商品です」と言い、こう続けた。

「効果が疑問視される製品を市場から一掃するためには、国や行政がクマスプレーの基準を設けて規制することが必要です」

クマ対策は急務だ。国がクマスプレー導入を支援するのであれば、基準を整備することも急務といえるだろう。

出典:AERA DIGITAL(2025年11月26日掲載)
「クマスプレー『補助金』問題」より

人命に関わる議論において、実在しない基準を前提にしたり、専門家という肩書きのみをもって信用を印象付けることは問題であり、報道として極めて慎重であるべき姿勢を欠いています。

当社としても、当該記事が主張するように、効果が疑問視される製品を市場から排除すること自体は重要であると考えます。

しかし、その判断は、実務に即した現実的な指標──すなわち、撃退性能の妥当性や実地検証の有無──に基づいて行われるべきです。

これらの要素を欠いたまま展開された当該記事の主張は、読者に誤解と混乱を与えるだけではなく、熊対策という本来きわめて慎重であるべき分野において、適切な判断を妨げるおそれがあります。

熊対策が急務だ、基準の整備が必要だとするならば、整備すべき基準は「存在しないEPA基準」や「個人の意見」のみに根拠を求めるのではなく、噴射距離・噴射時間・噴射形態・有効成分・実地検証の有無といった、検証可能な要素を基準として整備すべきです。

5. 記事があえて触れない重大事項

本章では、当該記事が繰り返し「危険性」や「妥当性」を論じながら、本来であれば評価や検討に不可欠であるにもかかわらず、意図的に触れていないと思われる重要な論点について指摘します。

これらは、当該記事における論点の取捨選択そのものが『記事の結論を特定方向に導いている』と考えられる、記事構成上の重要な問題です。

5-1. 大型モデル「B-610」の存在を完全に無視

当該記事では、当社の同じポリスマグナム製品である「大型モデルB-610」については、その存在が一切触れられていません。

当該記事では、当社のポリスマグナム「中型モデルB-609」のみを繰り返し取り上げ、そのサイズ感や印象をもって「妥当性が疑わしい」「手のひらサイズのクマスプレーはあり得ない」といった主張が展開されています。

しかし、当社の大型モデルB-610は、中型モデルB-609と比べ、次の特徴を備えており、両者は使用環境や携行性の違いに応じて個々に比較検討されるべき、対を成す製品です。

B-609と比較したB-610の違い

  • より大きな容量(250g)
  • より長い噴射時間(8秒)
  • より長い射程距離(6m)

このように、大型モデルB-610は、米国において流通している一般的な熊よけスプレーと比較しても、同等水準の性能を備えています。

にもかかわらず、当該記事では当社製品群としての構成や選択肢の存在に触れることなく、中型モデルB-609のみを切り取ったうえで、「基準に満たない」「小型である」「使えるとは思えない」といった論評をことさらに展開しています。

このような、あえて不利な情報に触れない編集姿勢は、読者を意図した特定の結論に導いていると言わざるをえません。

5-2. 真の社会問題を放置

当該記事は、本来議論すべき数多くの「効果が疑問視されるクマスプレー」にはあえて触れていません。

当該記事は、「効果が疑問視されるクマスプレーが市場に出回っている」と問題を提起しながら、実際にツキノワグマに使用できる「ポリスマグナム中型熊よけスプレーB-609」を主対象とした批判を、ことさらに展開しています。

これは、市場全体の安全性を論じる姿勢として、極めて非公正かつ恣意的な姿勢です。

現在、日本国内には「性能不明・検証不十分な製品」が数多く流通しているのは事実であり、これは明らかな社会問題です。

熊対策という人命に直結する分野において、真に問題視するべきなのは、製品の呼称や制度上の区分ではなく、このような「性能や検証可能性が不透明な製品群」です。

問題と考えられる性能不明・検証不十分な製品

  • 成分やカプサイシン濃度が明確に示されていない製品
  • 噴射距離・噴射形態・噴射時間の実測データが公開されていない製品
  • フィールドでの検証実績や使用実績が確認できない製品

当該記事では、こうした問題のある製品群にはほとんど言及せず、成り立たない偏った主張や、当社製品に対する疑義のみが繰り返されています。

結果的に当該記事の構成は、読者に「どのような製品が本当に危険なのか」という核心的な情報を与えないばかりか、最終的に読者を以下の結論へ誘導するものになっています。

最終的に、当該記事の主張は次の一点に収束する。

『TMM社の熊よけスプレーは使用できず、TMM社は信用できない。』

本来、当該記事が指摘すべきは、国内で流通している「性能や検証可能性が不透明な製品群」のはずです。

当社に固執した批判と、本来問題である「性能や検証可能性が不透明な製品群」に触れない編集姿勢は、日本の熊よけスプレーの問題を提起するとした当該記事の主旨から大きく逸脱しており、記事の偏りと公正性の欠如を強く疑わせる編集姿勢です。

熊よけスプレーの適否は、客観的かつ実務に基づいた判断であるべきです。

熊よけスプレーの使用可否判断の基準

  • 噴射形態
  • 噴射距離
  • 有効成分濃度
  • 実務実績および検証の有無

これらを考慮せず、または意図的に論じることなく、偏った編集姿勢によって危険性を論じることは、読者の正しい理解の妨げとなるばかりか公平性と客観性を欠き、マスメディアとしての適切な姿とはかけ離れているといえます。

6. 総括:偏った報道が招く社会的リスク

当社が本反論を通じて明らかにしてきたのは、特定の製品や販売業者の是非ではありません。

問題の本質は、報道の編集において制度・事実関係・実務の積み重ねが正しく理解されておらず、さらに触れるべき事実にあえて触れない姿勢、そして主張の裏付けとして存在しない証拠の提示によって、結論ありきの偏った主張が社会に流布してしまったことです。

当該記事の核心的問題点

  1. 「EPA基準/認証」という前提が制度理解として成立していない
  2. 行政(花巻市)運用の実態と整合していない
  3. 不存在の証拠の提示
  4. 製品評価が「性能・検証」ではなく「呼称・印象語」に偏っている

当該記事は、以下の誤った概念を複雑に組み合わせ、独自の間違った主張を形成していました。

  • 米国EPA制度に対する根本的な誤解
  • 「EPA基準」「EPA認証」など、制度上存在しない概念の多用
  • 花巻市の補助金制度の不正確な理解
  • 論理的に成立しない専門家の見解を提示
  • 米国製造元の回答の不存在
  • 米国製造元の表示の本質を理解できない
  • 科学的検証と個別体験談の混同
  • 製品ラインナップや市場全体を俯瞰しない恣意的な切り取り
  • 特定の会社や製品に固執した批判姿勢

その結果として、読者に次のような誤った印象を強く植え付ける構成となっていました。

  • 「B-609は危険なクマスプレーだ」
  • 「そのような製品を販売しているTMM社は不信だ」
  • 「だから規制が必要だ」

熊対策という分野は、恐怖や不安を煽ることで安全が確保される領域ではありません。

熊対策に本来求められるのは、以下の姿勢です。

  • 正確な制度理解
  • 製品性能に関する客観的な情報の整理
  • 現場で積み重ねられてきた実務実績の考慮
  • 地域・種特性・使用環境を踏まえた冷静な判断

本稿で繰り返し述べてきた通り、熊よけスプレーの適否は「サイズ」や「制度上の呼び方」で決まるものではありません。

熊よけスプレーの判断の基準となるのは、

  • 噴射形態
  • 噴射距離
  • 有効成分濃度
  • 実務実績および検証の有無

という、実務的かつ検証可能な要素です。

当社は、効果が期待できない、あるいは検証不十分な製品を擁護するつもりはありません。

むしろ、人命と直結する分野だからこそ、性能と実績が確認できない製品が市場に流通することに、強い懸念を持っています。

だからこそ、今回のように

  • 誤った制度理解
  • 印象論に基づく編集
  • 存在しない証拠の提示
  • 特定事業者への過度な矮小化

といった編集態度と報道姿勢によって、事実認識が歪められることは、看過できません。

当社が望むのは、日本の熊対策が事実と実務に基づいた冷静な議論の上に成り立つこと、そして、現場・利用者・行政・業界が正しい認識を共有できる状態を守ることです。

今後、熊対策や熊よけスプレーの在り方が議論される際には、制度・性能・実務の区別が正しく理解されたうえで、真に人命と自然の双方に資する議論が行われることを強く望みます。

 
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